驚異的に安くなった
住宅ローン金利より
家を建てると10年間(今は13年間)
国が返してくれる税金の方が
パーセンテージが高いという
事実を是正するために、
ローン控除のパーセンテージを
1%から0.7%にしつつ、
その代わりに控除期間は
13年のまま維持するという議論が
年末までの決定を目処に
国会でなされています。
まー、仮に住宅ローンの金利が
0.7%だったとしたら、
払った利息に0.3%のおまけ付きで
国がお金を返してくれている
というわけですから、
財政が逼迫している日本では
こうなってもおかしくはないですよね。
言い換えたら、
「家を建てたら得をする」
ってわけですもんね。
そんなわけで、
いつかはこんな時が
確実にやってくるだろう、
いや、それどころか遅いぐらいだ
と思っていたこの見直しですが、
では実際のところ、
建てる人にとってどれくらいの
違いが生じるものなのでしょうか?
おはようございます。
SIMPLE Inc.高根です。
というわけで、
分かりやすく数字を当てはめて
その違いを見ていきつつ、
最後に、この結果を受けて
これから家を建てる人が、
どうすべきなのかについて
個人的な考えを
お伝えしていきたいと思います。
3000万円を金利0.7%にて
35年返済で借り、
10年間控除されると仮定し、
名義人の年収を500万円
納めている所得税を15万円
住民税を25万円と仮定して、
控除率1%と0.7%で
比較していってみますね。
ちなみに1月に融資実行した場合、
年末時点の借り入れ残高は、
1年目が2923万円、
2年目が2846万円、
3年目が2768万円、
4年目が2690万円、
5年目が2611万円、
6年目が2532万円、
7年目が2452万円、
8年目が2371万円、
9年目が2290万円、
10年目が2208万円なので、
これをベースとして試算していきます。
✔️控除率1%の場合
この場合の控除額は、
1年目が29.23万円、
2年目が28.46万円、
3年目が27.68万円、
4年目が26.90万円、
5年目が26.11万円、
6年目が25.32万円、
7年目が24.52万円、
8年目が23.71万円、
9年目が22.90万円、
10年目が22.08万円となり、
10年間ずっと所得税の
15万円も還付されるし、
住民税枠についても
ほぼ全額控除されることになります。
そして、
これらの金額を全て合わせると、
10年間の合計で256.33万円も
住宅ローン控除によって
税金が控除されることになります。
✔️控除率0.7%になった場合
この場合の控除額は、
1年目が20.46万円、
2年目が19.92万円、
3年目が19.37万円、
4年目が18.83万円、
5年目が18.28万円、
6年目が17.72万円、
7年目が17.16万円、
8年目が16.60万円、
9年目が16.03万円、
10年目が15.45万円となり、
所得税は10年間
丸ごと返ってくるものの、
住民税の控除が
格段に少なくなってしまいます。
そしてその計算をしてみると、
先程の1%控除よりも、
合計で76.51万円も控除額が
減ってしまうという結果になります。
つまり、所得税と住民税を合わせた
10年間の合計控除額は、
179.82万円まで減ってしまう
というわけですね。
✔️所得控除の穴埋め対策
そこで、オススメなのが、
個人方確定拠出年金のiDeCoです。
この制度も、掛け金全額が
所得税と住民税の控除対象となるので、
控除率が0.7%になることによって
住宅ローン控除だけで
控除しきれなくなってしまった分を
これで補うという作戦です!
例えば、会社員の方は、
iDeCoに毎月2.3万円を上限に
かけることが出来るのですが、
そうなれば毎年27.6万円
年金の上積みが出来るとともに、
所得税と住民税がそれぞれ
2.76万円ずつ控除されることになります。
(住民税、所得税ともに
税率10%の計算ですが、
所得税は所得によって税率が変わります)
となると、
所得税2.76万円×10年=27.6万円、
住民2.76万円×10年=27.6万円、
合わせて55.2万円が
10年間で還付されることになるため、
控除率が0.7%になることによって
減ってしまった76.51万円の多くを
これで穴埋めすることが出来ます。
もちろん、これを実現するためには、
毎月23,000円の掛け金を
準備しないといけないので、
家計の中身を見直したり、
家づくりの予算設定を見直したり、
ということが必要にはなりますけどね。
というわけなので、
僕自身の個人的な意見としては、
これから家を建てる方は、
例外なく誰もが、ご夫婦そろって
「つみたてNISA」に入るとともに、
「iDeCo」にも入るように
していただければと思います。
そして、それが実現出来るような
ファイナンシャルプランを立て、
その上で家の予算を
出してもらえたらと思います。
確実に家づくりの予算は
減ってしまいますが、
これがこれからの家づくりでは
マストになる考え方ではないでしょうか。
それでは、、、