電気料金を抑える隠れた工夫

昨年11月以降、オール電化住宅だけが

燃料調整費の上限撤廃によって

電気料金が跳ね上がったのですが、

6月から電気・ガスのハイブリッド住宅の

燃料調整費も上限が撤廃されることによって、

オール電化住宅の電気料金は

少しばかり落ち着くことになると思います

と四国電力の方がおっしゃっていました。

 

とはいえ、四国電力管轄内には

原子力発電が3基(全て伊方)あるものの、

2基が廃炉となっており

現状1基しか稼働していないし、

今後、原発が新設される可能性も

限りなくゼロに等しいことから、

間違いなく電気料金は

今後も上がり続けていくと

想定しておいた方がいいと思います。

 

そんなわけで、

前回、前々回にもお伝えしたように

弊社では太陽光発電を設置することと

その使い方を工夫すること、

そして後発的に

蓄電池を設置することによって

電気料金の値上がりに

一喜一憂しないでいい住まいづくり

を提案しているのですが、

この効果を最大化するためには

家づくりにも工夫が必要となります。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

まず基本となるのは「断熱性能」です。

断熱を強化すれば

外気の影響を受けにくくなるし、

それと同時に気密も強化すれば

中の空気が外に漏れにくくなるからです。

 

要は、夏は外の暑い熱が

家の中に入ってきにくくなるし、

かつ、中の冷たい空気が外に逃げにくくなる。

冬は、外の寒い冷気が

家の中に入ってきにくくなるし、

かつ中の暖かい空気が外に逃げにくくなる。

 

そしてその結果、

家の中全体に温度差が生まれにくくなるし、

冷暖房機器もそれほどエネルギーを使うことなく

家の中を暖めたり冷やしたり出来るので

電気使用量の削減になるというわけですね。

 

そんなわけで、今や

断熱性能の強化は家づくりに

欠かせない要素となっているのですが、

国はこれを標準化するために、

今後は「フラット35」という

住宅ローンを利用する時には、

国が定める最高等級をクリアしていることが

融資の最低条件となってくるようだし、

建築確認申請時にもこの数値計算の添付が

義務化されるようです。

 

✔️軽視されがちな間取りの工夫

 

先程の「断熱性能」に関しては、

住宅会社も施主さんたちも

意識が高くなってきているものの、

快適性の強化と電気料金の削減には

間取りの工夫が必要不可欠である

ということはまだまだ認識されていない

部分ではないでしょうか。

 

例えば、家の断熱性能を

ガチガチに強化しているのに

「廊下」をたくさん

作ってしまっているとしたら、

これはその性能を上手く活かしているとは

とてもじゃないけど言えません。

 

廊下があればドアを閉め切ってしまい、

そこで空気の流れが

止まってしまうからです。

つまり、部屋ごとの温度差をつくる

要因となるのが廊下というわけですね。

 

また「階段」も廊下同様に

空気の流れを遮断してしまう

要因となります。

いくら断熱性能を強化したから

と言っても、

さすがに上下階を

網羅するのは難しいからです。

階段を上りきったその先には

基本、長々とした廊下が広がりますしね。

 

そんなわけで、

より使用電力量を減らそうと思えば、

この「廊下」を出来るだけ作らないこと、

そして「階段」がいらない平屋にすること、

この2つが不可欠な要素だと考えています。

 

もっとも、

廊下や階段があったとしても

家全体の温度差がなくなるような工夫として

「全館空調システム」や

それによく似たシステムがあり、

これらは家を快適にしてくれる

と思うのですが、

一方で、多額のコストが必要であるのも

否定しようのない事実ではないでしょうか。

 

電化製品なので、

10年とは言わずとも

ローン返済よりも短い期間内で

確実に故障するでしょうし、

そうなれば再び多額な修理コストが

必要になってくるでしょうしね。

 

なので、

イニシャルコストとランニングコストを

ダブルで抑えながら

快適で電気料金が安い住まいをつくるために

間取りの工夫は欠かせないということも、

ぜひ覚えておいていただければと思います。

 

それでは、、、

 

 

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。