これからの住宅ローン選び

昨年末に日本銀行が

長期金利の上限を引き上げて以来、

日本の長期金利は見る見るうちに上昇し、

現在時点では、

0.8%あたりの所まで到達したのですが、

(昨年末は0.25%前後でした)

こうなると、住宅ローン金利にも

それなりの影響が出てくると

考えておいた方がいいと思います。

 

まず、考えられる影響が

地方銀行の主力商品でもある

「10年固定」と呼ばれている

当初10年間だけ金利が固定される

住宅ローン商品の金利が

安くなりにくくなるということです。

 

この商品は、もちろん

職業や年収などの属性によって

多少の違いはあるものの、

現在は概ね「0.6〜0.7%」あたりで

貸出金利が設定されることが多いのですが、

日本の長期国債を購入すれば

0.8%の金利が付くようになったので、

その金利以下で

住宅ローンを貸し出さなくなる

と考えるのが自然ですからね。

 

そんなわけで、

これから家を建てる方は、

これまで家を建ててきた方に比べて

この10年固定の住宅ローンの

金利が高くなりやすい

と考えておいていただく方が

いいんじゃないかと考えています。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

まー、とはいえ住宅ローンは、

銀行側から見ても

未回収リスクが低い安全性の高い

ローン商品なので、

下げないというスタンスをとる銀行もあれば、

逆に、あえて下げてくる銀行も

間違いなくあると思うので、

一概には言えないんですけどね。

 

とはいえ、

現在の日本の景況感からして、

長期金利は1%ぐらいまで

上がっても不思議ではないし、

そうなれば、さすがに

どこもかしこも金利を上げるでしょうから

あまり楽観的に考えない方がいいのは

間違いないのではないでしょうか。

 

✔️短期金利へも影響が出る?

 

そして、もう1つ懸念されることが

長期金利が上がれば、

多かれ少なかれ短期金利にも

影響が出る可能性があるということです。

 

長期金利が上がれば

金利のバランスを取るために

それに連られて

短期金利も上がるのが

市場の原理だからです。

 

現在の日本の景況感からして、

半年後ぐらいには

日本銀行がマイナス金利を

解除する可能性が高まってきており、

そうなれば確実に

短期金利が上がりますしね。

 

ゆえ、これから家を建てる方は、

個人的には短期金利の影響をもろに受ける

「変動金利」は選ばない方が

得策ではないかと考えている次第です。

 

変動金利は固定金利に比べて

圧倒的に金利が安く0.4%前後であるため、

建築資材の値上がりによって

マイホーム取得費が上がってしまった現在は、

毎月の返済金額を抑えてくれる

めちゃくちゃ魅力的な商品なんですけどね。。

 

まー、もっとも変動金利の場合は、

半年に1回金利が見直されるのですが、

金利が上がったからといって

急激に返済負担が上がることもなければ、

5年に一度の返済額見直しの時もまた

急激に返済負担が上がることもないので、

ローン破綻するリスクは

ほぼほぼないんですけどね。

 

その分、金利が上がれば、

単純に元本が減らなくなるので

住宅ローン返済がいつまで経っても

終わらないという事態には

なってしまうんですけどね。

 

✔️借り換えありきで考えない

 

最後に、個人的には

住宅ローンは借り換えありきで

考えない方がいいと考えています。

 

理由は2つ。

住宅ローン金利には

団体信用生命保険料が含まれていますが、

これに加入するためには

健康であることが条件となるからです。

 

つまり、これから先

ずっと健康であるかどうかは

現時点では誰にも分からないし、

もし借り換えした方がいいとなっても、

その時、健康状態が悪ければ

借り換えしたくても出来ない

ということも考えられるからです。

 

そして、もう1つの理由が

変動金利が上がる時には、

(短期金利が上がる時には)

とっくに固定金利は上がっているからです。

(長期金利は上がっているから)

 

つまり、借り換えをした場合、

返済はずっと一定になるものの、

返済負担が一気に上がってしまう

ということですね。

 

ゆえ、これから先家を建てる方は、

こういったことも頭に入れつつ、

住宅ローン選びを

していただけたらと思います。

 

それでは、、、

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。