明るさの理想と現実

家を建てる時、

明るく開放的な家を希望し

日当たりがいい土地を選び

日当たりがいい家を建てるものの

いざ暮らし出してみると

朝から照明なしでは生活出来ない

住まいがあります。

 

もちろん、

晴れた日に比べて光量が落ちる

雨の日や曇りの日などは

幾分仕方ないのかもしれませんが、

仮に自分の家が

晴れているにもかかわらず

照明なしで過ごせないとしたら

いかがでしょうか?

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

この理由は

カーテンによって

直射光を遮ってしまうこと、

そしてその行為がやむを得ないとしたら

(=人目を遮るために

カーテンが必要不可欠だとしたら)

それを前提とした

窓の計画を立てていないこと、

この2つにあります。

 

✔️カーテンが担う役割

 

カーテンの役割は

①人目を遮ること

②日差し・光量を調整すること

③冷気・熱を遮ること

(③は現在の窓の断熱性能だと

ほぼ必要ないと考えていいと思います)

ですが、

明るい住まいを実現するためには

①が担う役割を

いかになくすことが出来るかが

大きな鍵を握っています。

 

要するに

カーテンを設置する目的を

人目を遮るためではなく

日差しや光量の調整のためだけに

出来れば理想的だというわけですね。

 

そうすれば、ほとんどの時間

カーテンを開けておくことが出来、

とっても明るい住まいになりますからね。

 

✔️「日当たりの良さ」への

こだわりが裏目に出る

 

これを実現するためには、

まず土地の日当たりの良し悪しに

こだわらないことが大事であることを

ご理解いただく必要があります。

 

土地の日当たりにこだわると

・南向きの土地を選ぶ↓

・南向きの土地を選ぶと

南向きで部屋がつくりたくなる↓

・外から丸見えの住まいが出来上がる

という図式になってしまうからです。

 

ゆえ、まずは

人目に晒される間取りをつくりやすい

日当たり良好な土地を避けながら

土地を探していただくことが

①が担う役割を外すことが出来る

大いなる第一歩となります。

 

とはいえ、

日当たりが良い土地を外すとなると

それこそ光が入ってこない

暗い家になってしまうんじゃないかと

逆に不安になってしまいますよね?

 

✔️「明るい家」の必要条件

 

「光」には直射光と天空光の

2種類があるのですが、

(北窓から入る光が天空光です)

安定した光を室内に届けるためには

天空光を上手く利用すること、

そして直射光にこだわりたい場所は

周りに建つ建物からの距離を

充分に確保しつつ

いかに人目が気にならないように

窓をつくるか、

この2つがポイントとなります。

 

天空光によって採光を確保出来れば、

直射光のように天候によって

明るさが大きく左右されることもなければ、

時間帯によって

日差しや光量が変化することもないため、

安定した採光計画が立てられるからです。

 

ゆえ、必ずしも直射光に

こだわる必要がない場所や部屋は

天空光という手段も視野に入れます。

 

そして、直射光にこだわりたい場所は

どこにゾーニングするかが

日差しと光の確保の鍵を握るのですが、

高度の低い真冬でも安定した日差しを

室内に入れるためには

南に建つ建物から6m以上離れた場所に

窓を設置する必要があるため

そこを意識しながら

間取りを考えていきます。

 

光だけじゃなく直射日光による

日差しを取り入れたい場所としては、

リビングやダイニングの他

室内干しを希望される方であれば

脱衣室・ランドリールームなどですね。

 

かつ、これらのスペースは

人目に晒されたくない場所であることから

プライバシーが担保出来る場所に

窓を設置することが鍵となってきます。

 

この2つをクリア出来れば、

1年を通して、また日中ずっと

安定した明るさを維持出来る

住まいを実現出来ます。

そして同時に、圧倒的な開放感も

手に入れることが出来るので、

これから家を建てる方は

ぜひ参考にしていただければと思います。

 

それでは、、、

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。