巷に情報が溢れている今の時代、
SNSを駆使すれば
室内を思い通りに仕上げるのは
そう難しいことではありませんが、
どっこい外観となると
一気に難易度が上がります。
というのも外観は
イメージ通りの写真を見せたとて
設計側がその外観に仕上がるような
間取りをつくることが出来なければ
まずその通りにならないからです。
おはようございます。
SIMPLE Inc.高根です。
例えば、
正面の外観をスッキリさせるために
正面から窓を無くしたい
と思ったとしても、
その窓を無くしてしまうと
その場所(部屋)が
真っ暗になってしまうとしたら
採光や換気計算の
対象になる部屋である場合、
窓を無くすわけにはいきません。
また、脱衣室や洗面室のように
採光や換気計算の
対象にならない場所だとしても、
脱衣室で室内干しをしたい
と考えていたり、
洗面室は明るくしたい
と考えているとしたら、
この場合もまた
窓を無くすわけにはいきません。
つまり
そこから窓を無くすとしたら
その場所には
窓がなくてもいい収納を配置するか、
あるいは別の方角から
採光と換気を確保するように
間取りを考えない限り、
その実現は難しいというわけですね。
この他、
美しい外観を実現するためには
正面やいつも見る場所に
エアコンの室外機が出ないように
配慮することも必須項目ですが、
間取り作成において
この配慮を怠ってしまうと
なんとも残念な外観になります。
そして余分なコストを払って
外観を乱す物体を隠すための
工事をせざるを得なくなります。
✔️全ては間取り次第
外観は間取りによって
出来上がるものであり、
間取りは環境によって
出来上がるものであることから、
美しい外観に
仕上げられるかどうかは
土地に合わせた設計が
出来るかどうかにかかっています。
それゆえ、
採光や換気、住み心地などに
支障をきたすことなく
美しい外観を実現するためには
土地に合わせたヒアリングを
しなければいけないのですが、
これをやるためには以下の3つに
注意していただく必要があります。
✔️注意点1
まず注意していただきたいことが
固定概念に支配されることです。
「部屋は日当たりがいい場所に」
「水回りは日が当たらない方向でいい」
細かく挙げれば他にもありますが、
この2つが最も危険な固定概念です。
この2つに支配されると、
間取りに自由度がなくなり
同じような間取りの家しか
建てられなくなるし、
どの方位で家を建てても
美しい外観の実現が
かなり難しくなるからです。
かつ、プライバシーの担保や
防犯性や安全性の担保のために
カーテンやシャッターが必需品となり、
想像から大きくかけ離れた
暗くて開放感が乏しい
居住空間が出来上がる可能性が
グンと高まってしまいます。
✔️注意点2
2つ目の注意点が
間取りを自分で決めてしまう
ことです。
例えば、
「玄関から入ったら手を洗って
そのまま脱衣室で服を脱いで、
次にクローゼットで服を着替えて
リビングに出てくる」
この動線は
現在主流となっている動線ですが、
この実現がマストになれば、
それだけで間取りが
固まってしまう可能性が高まります。
もちろん、
この動線がピッタリとハマる
土地にさえ出会えていれば、
この動線はなんら問題はないのですが、
土地とこの要望の相性が悪い場合、
その皺寄せは外観に出るか、
あるいは暗い、寒い、風が通らない
といった住み心地に出てくる可能性が
グンと高まることになります。
✔️注意点3
最後の注意点が
設計を理解していない
スタッフと打ち合わせをする
ことです。
どういうこと?
と思われたかもしれませんが、
端的に申し上げると
設計の基本を理解していない
窓口の営業スタッフと
間取りの打ち合わせをすることが
極めて危険だということです。
危険な理由は
「外観は間取りによって
出来上がるものであり、
間取りは環境によって
出来上がるものである」
ということを理解していないが故に
環境を配慮しないまま
ヒアリングを行い、
要望の実現だけを目的とした
間取りをつくろうとするからです。
ヒアリングとは、
一方的にあなたの要望を
お聞きしていくことではなく、
予算や環境を加味しながら
対話によって
出来ることと出来ないことを
精査していく作業なのですが、
環境を無視したままこれを行うと
やるべきじゃないことまで
聞き出してしまう恐れが高まり、
結果、理想とは程遠い住まいへと
誘導してしまう可能性だけ
高めてしまいますからね。
以上の3つに陥らなければ
住み心地のいい住まいと同時に
美しい外観が出来上がります。
逆に、3つの中のどれかに
陥ってしまうだけでも
美しい外観にはならないのが
悲しいかな現実です。
美しい外観にしたい方は
これらに注意しながら
家づくりを行ってください。
いい間取りが出来れば
自ずと美しい外観になりますから!
それでは、、、