最小限のつくりで最大限の豊かさを

家のデザインは大まかに分けると

2通りの手段が存在します。

1つはデコラティブ(装飾的)

に仕上げる方法。

そしてもう1つは削ぎ落とす方法です。

 

前者が足していくことによって

家をデザインしていくのに対し、

後者は引いていくことによって

家をデザインしていくというイメージです。

 

そして弊社では

ご覧いただければ一目瞭然ですが

後者の方法によって

室内・室外ともに仕上げていくことを

基本としております。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

まず、削ぎ落とす1つ目の理由が

「コスト」です。

使う部材が減れば

その分コストが縮小されるからです。

 

とはいえ、

これまでお伝えさせていただいた

面積のカットに比べると

コスト縮小の恩恵はそこまで大きくなく、

むしろ削ぎ落とすことによって

施工が難しくなってしまうこと、

(几帳面さが求められます)

設計やインテリアコーディネイトが悪いと

かなり安っぽい家になってしまうこと、

これらの難点が考えられることから

敬遠している住宅会社さんも

多いのではないでしょうか。

 

2つ目の理由は、

「空間がスッキリ見える」ことです。

ドアにつけるドア枠や

窓につける窓枠などを使用すると

施工が簡単になり職人さんからすると

手間要らずで嬉しいかもしれませんが、

部材が壁より突出してくる分、

空間に凹凸が生まれることになり

それだけで空間のスッキリ感が消失します。

ましてや壁と違う色がそこにつくとなると

なおのこと

ゴチャゴチャした感じになるでしょうしね。

 

そして、これと同じ理由で

カーテンレールやカーテンなども

空間に凹凸を生じさせるので

スッキリ感をなくす原因となります。

 

また、開放感を得るために

天井を高くするという手段がありますが、

この場合でもドアや窓の高さが低く

かつカーテンが必需品となると

あまりそうした意味をなしません。

 

そもそもカーテンが開けられなければ

外から入ってくる光量が少なく、

その上ドアや窓の上に出来る壁が

大きくなってしまえば、

無駄な凹凸が増える上

天井付近にまで光が届かず、

天井付近が薄暗く抜け感もない

住まいに仕上がってしまうからです。

 

そんなわけで

部材うんぬんという話だけではなく、

空間をスッキリ見せるためには

設計から注意しないといけない

というわけです。

 

最後の理由は、

家具やインテリア雑貨などが

気分や好みに合わせて

調達しやすいということです。

 

人間誰しも、

気分や好みが死ぬまでずっと同じ

というわけじゃありませんし、

下手したら数年後には

インテリアをガラッと

変えたくなるかもしれませんしね。

 

ゆえ、

その時のトレンドを追いかけ過ぎたり

その時の気分の赴くままだけで

設計やコーディネイトをしない方がいい

と個人的には考えています。

 

洋服なんかは

ファストファッションであれば

価格も安いので

存分にトレンドを追いかけては

トレンドが去れば捨てて

また新たなトレンドに合わせて書い直す

ということが繰り返せますが、

家に関してはそう簡単に

好みが変わるごとに

リフォームするわけにはいかないし、

大きく雰囲気を変えたくなっても

ベースとなる家が

それに対応出来る状態になっていなければ

やりたくても出来ない

なんてことになりかねませんからね。

 

以上の理由から、

出来るだけ削ぎ落とし

空間をシンプルに仕上げておくのが

最良の家づくりの手段だと考えていて、

そのために大切なことが設計であり

軸がしっかりとしたコーディネイトである

と考えています。

 

詳しくは施工実例の写真や

YouTubeをご覧いただきながら

ご確認していただけると幸いです。

空間がなぜかスッキリと見え

広く感じる工夫が

散りばめられておりますので。

 

それでは、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。