土地の広さに合わせて
間取りを提案している弊社では、
必然的に建てるお家の
約9割が平屋になるのですが、
それだけ当たり前のように
平屋を提案するのは
もちろん数多くの利点があるからです。
そして、利点の一つに
「単純(=シンプル)である」
ことが挙げられるのですが、
物事の単純化は
何かと複雑になりやすい
家づくりにおいては
極めて重要なことである
と考えています。
複雑になればなるほど
目に飛び込んでくる情報量が
増えると同時に
意思決定の量も増えるため、
それが自分の処理能力の
範囲を超えてしまうと
考えることを放棄してしまうし、
それだけ脳みそだって
疲れてしまいますしね。
おはようございます。
SIMPLE Inc.高根です。
では、
「家づくりにおける単純化」
とは一体どういうことなのか?
これについて今回は
お伝えしていきたいと思います。
✔️間取りの単純化
上下移動がある2階建てに比べて
上下移動がなく
水平移動だけで済む平屋の方が
動線が単純なのは
もはや説明不要だと思います。
洗濯物を干しに行くにせよ、
乾いた洗濯物を片付けるにせよ、
子供のおもちゃを片付けるにせよ、
自分たちの衣類を片付けるにせよ、
上下移動があるだけで
動線が複雑化してしまうし、
これに面倒臭さも加わって
いつの間にかいつも過ごしている
リビングやダイニングが
物置と化してしまうなんてことは
どこの家庭で起こっても
決して珍しいことではありませんからね。
ましてや
現在の建築コストからすると、
共働きじゃないと
家を建てるのが
難しくなっていることを加味すると、
少しでも家事に割く時間を
短くしたいと思うのが普通だし、
出来るだけ動作も最小化したい
と誰もが考えるでしょうしね。
そんなわけで
家事に割く時間短縮のためにも、
また複雑化による皺寄せから
(片付けや掃除の手間が増える)
貴重な休息時間を奪われないためにも、
基本、動線が単純な平屋を
推奨しているというわけですね。
✔️空間の単純化
そして、
もう1点家づくりにおいて
大切にしている視点が
空間を単純化するということです。
具体的には
空間に出来る凹凸を最小化する。
かつ空間に存在する色を最小化する。
ということですね。
冒頭でもお伝えしましたが、
目に飛び込んでくる情報量が増えれば
それだけ人の脳みそは
疲れやすくなるので、
疲れを癒す役割を果たす住まいでは
単純化によって出来るだけ
情報量を減らしたいからです。
空間の凹凸を最小化するために
まず大事なことが間取りづくりです。
空間から凹凸を減らすためには
そもそも部屋の取り方から
単純化する必要があるからです。
そして、ドアや窓の上に生じる
垂れ壁と呼ばれる
中途半端な寸法の壁を無くすことも
空間の単純化には大切な要素です。
垂れ壁を無くせば
必然的にフルハイドアを
使用することになりますが、
そうなれば空間に凹凸を生じさせる
窓枠も無くすことが出来、
一石二鳥で空間がスッキリするからです。
また、
窓の上に生じる垂れ壁を無くせば
ドア枠同様に窓枠も要らなくなり
さらに空間がスッキリするし、
同時に光量と開放感も格段にアップします。
もちろん、
光量と開放感のアップのためには
カーテンがいらない窓であることが
必要条件になるので、
カーテンがいらない設計を
しないといけないのですが、
カーテンがいらなくなれば、
空間に出来る突起物がなくなるため
さらに空間はスッキリします。
カーテンがなくなれば
その分、家の中に使用される色も
少なくなりますしね。
後から
家具や家電・生活雑貨などが
加わることを考えると、
スッキリ空間にするために
家そのものに使用する色は
出来るだけ最小化しておきたい
ところですからね。
以上が、
使用する色と
空間に出来る凹凸を最小化しつつ
簡素化されたシンプルな空間を
提案している理由です。
単純化こそが
より癒されて、より居心地がいい
居住空間づくりに
欠かせない要素ではないでしょうか。
それでは、、、