2階建ての良くないところ

前回お伝えしたように

土地価格が高いエリアでの

家づくりを希望される方は

2階建てという選択が

現実的であると思いますが、

「暮らし」という点に

焦点を当てて考えると

2階建ての住まいは

どうしても平屋には劣る

と言わざるを得ません。

 

例えば、片付けやすさ。

子供たちが小さいうち

平屋であれば子供部屋が

いつも過ごすリビングから近いため

自分の部屋を使いやすいし、

荷物も運びやすいですが、

子供部屋が2階になると

おそらくというより

間違いなく同じようには

いかないことが予想されます。

 

2階だと

親の目は届かないわ、

気配も感じられないわ、で

親も子も安心して過ごせないし、

片付けるにしても距離が遠い上、

階段の上り下りも面倒だからです。

 

結果、

リビングが散らかりやすくなる。

あるいはリビングに

ものが溢れた状態が常態化し

イメージとは程遠い

生活感に溢れた住まいになります。

 

お掃除に関しても

平屋に比べて手間がかかるのは

お分かりいただけると思います。

上下階に分かれること。

階段があること。

床面積(掃除範囲)が増えること。

窓の数も多くなってしまうこと。

これらが手間がかかる理由です。

 

洗濯導線も

平屋に比べて複雑になります。

1階だけで

干してから片付けるまでを

全てこなせるように出来れば

平屋と変わらず手間要らずなものの、

干すのが2階になる、

あるいは干すのは1階でも

片付けるのが2階になる、

となると階段の行き来が

一気に煩わしくなるからです。

なんせ、

洗濯は毎日のことですからね。

 

このように

「家事」一つ取ってみても

よく考えて設計しておかないと

平屋に比べて劣ってしまうのは

否定しようのない事実であると

個人的には考えております。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

また、耐震や温熱環境という

性能面においても

2階建ては平屋に比べると

どうしても劣るため、

それを補うために

余分なコストが必要になり

結果的に建築費が高くなることも

少なくありません。

 

耐震が劣る理由は

①2階の荷重がかかること

②その2階の方が重たいこと

③壁量バランスが悪いこと

このためです。

 

実際、

2階建てが平屋に比べて

耐震が劣るのは

今年の4月の法改正でも

実証されていて、

2階建ての場合

例外なく全ての家が

構造計算が義務化されたのに対し、

平屋は200㎡を超えない限り

義務化されていませんからね。

 

温熱環境という点においても

平屋に比べて劣ってしまうのは

やむを得ないことです。

 

平屋の場合、

もちろん間取りにもよりますが

現在の断熱性能だと

リビングのエアコンだけを

回し続けていれば

家全体を網羅してくれるのに対し、

2階建ての場合、

流石に2階にまで

その範囲が及ぶのは難しいからです。

 

ゆえに、

平屋並みの快適性を望むのであれば

これを補うために

空調システムを導入するしかない

と考えられます。

 

✔️脆弱になりやすい防犯性

 

最後に防犯について

触れたいと思いますが、

2階建ては平屋よりも

逆に泥棒に入られやすい

かもしれません。

 

2階建ての場合

プライベートスペースを

2階につくるのが一般的ですが、

そうなると寝ている間

1階が手薄になるというか

空っぽになってしまうからです。

 

実際、

建築現場のお隣さんの家が

夜中に家財道具を丸ごと盗まれた

という事件が起こりましたしね。

某ハウスメーカーが建てた

2階建ての住まいです。

 

ゆえに2階建ての場合、

防犯のこともよく考えながら

間取りや外観、

照明・外構計画を考えることが

非常に大切だと思われます。

 

移民がさらに増えるとなれば

今よりも治安が悪化する

可能性が高くなるでしょうしね。

 

以上が、個人的に思う

2階建ての良くないところなので

2階建てにしたいな〜

とお考えの方は

参考にしていただければと思います。

 

それでは、、、

 

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。