全ての鍵を握るのは「設計」

土地と外構にかける予算を

圧縮しなければいけないとしたら、

そもそも建てる家をどうするか?

から考えなければいけません。

 

住む地域を変えることなく

土地の予算を圧縮するための

唯一の現実的な手段は、

「南向きの土地を避けつつ

面積を必要最小限にする」

ということに尽きるのですが、

どんな家でも

これが実現出来るかというと

決してそうではありませんからね。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

これを実現するためには、

「土地の日当たりの良し悪しに関係なく

明るく快適な住まいが建てられる設計力」

が必要となります。

 

例えば、南向きじゃない上に

敷地の南側に日光を阻害する

2階建ての家が建っている土地は

確実に土地の値段が

安く設定されていますが、

この土地の1階に

南に配置した部屋を作り

その部屋の南に窓を作っても

そこからは日光が

家の中に入ってこないのは

火を見るより明らかな事実です。

 

ゆえ、この土地の1階には

日光を確保したい部屋を

南に配置すべきではありません。

 

では、どうしたらいいのか?

まず1つ目の解決策は

南に建つ家から

充分な距離を確保した場所に

日光を確保したい部屋を配置する

ということです。

 

すぐ南に2階建ての家が建っている場合、

その家から6mほど距離を取れば

高度が低い冬場でも

家の中に日光が差し込んでくるので

それが一つの目安といった感じです。

 

これが実現可能なら

この選択をすることによって

日光を確保していきます。

 

これが難しそうであれば

吹抜けを作ることによって

家の中に日光を取り込みます。

これが2つ目の解決策です。

 

すぐ南に家が建っている場合、

1階の南に配置した部屋には

冬場、日光は入ってきませんが、

2階の南に配置した部屋には

問題なく日光が入ってくるからです。

 

高い位置から日光を取り込むようにすれば

太陽高度が低い冬場は

奥深くまで日差しが差し込み、

リビングやダイニングだけじゃなく

キッチンまでも明るくなる上、

日差しによって暖かくなりますしね。

 

そんなわけで、

土地にかける予算を

大幅に圧縮するためには、

どんな土地でも快適な家が建てられる

設計力が必要になってくる

というわけですね。

 

✔️建築費を抑える工夫

 

ただし、これらの解決策は

建築費が割高になってしまうという

弱点を持っているのも

また一つの疑いようのない事実です。

 

第一の解決策は

主に「中庭」と手段を用い、

第二の解決策は

「吹抜け」という手段を用いるのですが、

いずれの手段も

大なり小なり工事面積が増えるからです。

 

ゆえ「これはなくてもいいかもしれない」

と思える場所や広さを見直していき

コストを抑える工夫を並行して行うことで

帳尻を合わせていきます。

 

かつ、窓をよく考えて作ることで

当たり前にように必要だとされている

「カーテン」の数を最小化しつつ、

ダサいけど安全のために仕方なく

設置せざるを得ない「シャッター」を

ゼロにすることで

むしろコストを抑えていく

といった感じでしょうか。

 

これが建築費を圧縮する工夫です。

これが出来れば、

外構にかかるお金も確実に圧縮出来ます。

 

カーテンやシャッターがいらない住まいは、

防犯性が高い上、

室内のプライバシーも担保されているため

外構によって低い防犯性やプライバシー性を

カバーする必要がなくなるからです。

 

土地面積を抑えることによって

敷地に出来る余白も少なくなれば、

その分、外構の施工面積も

少なくなりますしね。

 

このように家づくりのコストを

最小限に抑えるためには、

家のコストはもちろん

土地や外構にかける予算も

圧縮しないといけないのですが、

その鍵を握るのは

「設計」ということになるので

家づくりにおいて

いかに「設計」が大事なのか

ということを

覚えておいていただければと思います。

 

それでは、、、

 

 

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。