後出しジャンケンに注意!

モデルハウスや見学会に

行ったことがある方なら、

『この家っていくらぐらいですか?』

という質問をしたことが

あると思いますが、

その際、どのような返答を

いただいていますか??

 

『この家は本体価格で◯◯万円です!』

『うちの家は◯◯万円です!』

フル込みで◯◯万円です!』

おそらく、このうちのどれか

なんじゃないかなと思いますが、

さて、これを聞いて

この会社は『安い』とか『高い』とか、

お分かりになったでしょうか?

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

ぶっちゃけた話、

これだけで『高い』『安い』の

判断をつけるのは、

僕たちでさえも難しいです。

 

というわけで今回は、

この理由と資金計画を狂わせる

2つ目の理由について

お話ししていきたいと思います。

 

おはようございます!

SIMPLE Inc.高根です。

 

かれこれ僕はこの業界で

20年近くいるのですが、

未だにずっと疑問に

思っていることがあります。

 

それは・・・

この業界には

『価格表示のやり方に基準がない』

ということです。

 

つまり

『住宅会社によって価格表示が

バラバラである』ということですね。

 

『なんでA社は坪◯◯円と言ってるのに

B社だと坪◯◯円もするの?』とか、

『なんでC社とD社では

こんなにも値段が違うの?』とか、

こんな感じで疑問に思ったことが

少なからずあるのではないでしょうか。

 

このように業界に

価格表示の基準がないため、

これをどのように利用するのかで

見え方がずいぶんと違ってきます。

 

少しでも多くお客様に来ていただくために

表向きの価格表示を安くするとか、

少しでも安く感じていただくために

必要な項目をあえて除外して

見積書を安くつくるとか、

いくつものカラクリを組み合わせて

坪単価を安く見せるといった感じですね。

 

いくつかのカラクリを

おおまかにお伝えすると、

 

①「延床面積」ではなく

「総施工面積」で試算する

(例)延床27坪、総施工32坪

表示価格2700万円の場合

→2700万円÷27坪=坪100万円(本当)

→2700万円÷32坪=坪約84万円(嘘)

 

②付帯価格を除外し

本体価格だけで試算する

(例)延床27坪、総施工32坪

本体2400万円、付帯300万円の場合

→2700万円÷27坪=坪100万円(本当)

→2400万円÷27坪=坪約89万円(嘘)

→2400万円÷32坪=坪75万円(嘘)

 

③さらにオプション工事も除外し

標準仕様を下げて試算する

(例)延床27坪、総施工32坪

標準2200万円、オプション200万円

付帯300万円の場合

→2700万円÷27坪=坪100万円(本当)

→2200万円÷27坪=坪約81万円(嘘)

→2200万円÷32坪=坪約68万円(嘘)

 

③これに加えて消費税も除外する

(例)延床27坪、総施工32坪

標準2200万円→税抜2000万円

オプション200万円、付帯300万円の場合

→2700万円÷27坪=坪100万円(本当)

→2000万円÷27坪=坪約74万円(嘘)

→2000万円÷32坪=坪62.5万円(嘘)

 

いかがでしょうか?

このカラクリに気が付くことは

なかなか難しそうじゃありませんか?

 

この上、坪単価というものは

家の面積が大きくなるほど

安くなっていくものであるため、

サイズ感すら分かっていない状態での

価格の質問というのは

なおのこと危険なんですよね。

 

何度も言うようですが、

住宅会社は、本当の価格を

言ってしまうことによって

選択肢からふるい落とされないために

どうしても大事なお金を

後出ししがちになってしまいます。

 

良い品質のものは

高くなって当たり前なので、

本来は価値を説明することで

価格への理解を真っ先に

頂かなくてはいけないにもかかわらず。

 

そして、後になって

真実を打ち明けざるを得なくなり、

結果、その皺寄せがやってきます。

 

だからこそ、

あなた自身が建てる前に知識をつけ

価格のトリックに惑わされないように

なっていただければと思います。

 

では、次回は

資金計画の最重要項目である

住宅ローンについて

お話していきたいと思います。

 

いよいよ日本は

「金利がある世界」を迎えるので

それに見合った住宅ローン選びが

出来るヒントをお伝え出来れば

と思っているので

引き続き読んでもらえたらと思います。

 

それでは、、、

 

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。