マイホーム購入の最新フェーズ Vol4

家という買い物は

突出して購入額が高いこと、

そして自己資金ではなく

ローンを使って購入するがゆえに、

例外なく誰もが陥るのが

「金銭感覚の麻痺」です。

 

例えば、ここ最近は

車と同じように玄関ドアの

電気錠(システムキー)採用が

当たり前となりつつあり、

実はこれだけで10万円ほど

金額が高くなるのですが、

家以外の買い物で

この金額だけを聞くと

「10万円!?・・><」と

のけぞってしまうのが普通なのに対し、

こと家づくりとなると

全く違った反応となります。

 

もちろん

これは鍵に限ったことじゃなく、

キッチンの様々なオプション、

内装や外装の仕上げ材、

収納のつくり方など、

色んなところに鍵の価格以上の

追加要素を秘めた物があるのですが、

一度しか買わないであろうことと

SNSからたくさんの情報が取れること、

この2つの要素に加えて

420回払いや480回払いにすると

反映される月々の金額が

大したことがないことから

歯止めが効かなくなって

いってしまうのかもしれません。

 

合計で400万円もアップしたとしても

40年ローンの変動金利(0.45%)で

試算してみると

月々わずか9,107円のアップなので

これぐらいなら

問題なく払っていけるだろうと

簡単に考えてしまいがちですしね。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

という風に

「夢」や「憧れ」と「欲」が

混在する家づくりにおいては、

金銭感覚がいとも簡単に

崩れやすいことが懸念されるため、

そうならない対策が

何より大切になってきます。

 

建築費はもちろん、

野菜の値段やガソリン代など

生活に必要なものの値上がりが

今後もますます進むのは

避けようのない現実だし、

このまま順調にインフレが進むとしたら

遅かれ早かれ金利も上がり

それに伴って返済負担も

上がることになるでしょうしね。

 

もちろん、それに連動して

給料も上がっていけば

別段問題ないんですが。。。

 

✔️資金計画の意味と役割

 

金銭感覚の麻痺を防ぐために

家づくりで最初にやるべきことは

もちろん資金計画ですが、

資金計画をやる意味は

現在の自分の身の丈に合った

現実を知ることです。

 

例えば、住宅会社目線で考えると、

土地から買って家を建てるとなると

地域にもよりますが

4000万円は予算を取ってくれてないと

キツいというのが本音だと思いますが、

いくら共働きであるとはいえ、

その予算が現実的じゃない方も

たくさんいらしゃるのが現実です。

 

4000万円のローンは

40年返済で

0.8%という金利で借りた場合、

(10年固定金利です)

101,372円となるのですが、

現在の自分の給料の手取り額と

照らし合わせてみて

どうお感じになるでしょうか?

 

手取りが25万円ぐらいあるなら

共働きであれば

まだなんとかなるかもしれないものの、

手取りが20万円ぐらいだとしたら

共働きだとしても

しんどいのではないでしょうか。

 

かといって

毎月の負担を緩和するために

ボーナス払いを併用する

という方法もありますが、

如何せん、これからの時代

いつまでもずっとボーナスがある

という保証なんて

どこの企業も出来ないと思うので、

これはこれで大きなリスクを

はらんでいますしね。

 

ゆえ、資金計画では

現実的な返済額から逆算した金額で

予算総額を導き出し、

それを土地・家に分配していく

という方法を取ります。

 

この結果、出てくる答えは

土地に関しては

エリアを変えないといけない、

面積を大幅に縮小しないといけない、

あるいは土地を買わずに

実家にある土地を使う、

このいずれかになるかもしれません。

 

また、家に関しても

予算に見合った家にするために

面積を縮めなければいけない、

あるいは、やりたいことを

諦めないといけない、

などの厳しい現実を

突きつけられるかもしれません。

 

ここで予算をアップさせてでも

叶えたいことを重視するのか?

あるいはその逆を選択するのか?

(予算を重視し

叶えたいことを譲るのか?)

 

これが資金計画での

分かれ道になるのですが、

出来れば後者を優先しつつ

家づくりの計画を進めることが

最も理想的だと感じています。

 

とはいえ、

一旦そう心に決めても

家づくりはけっこう長い道のりなので

様々な誘惑が待っているんですけどね・・

 

でも、自分にとっての「足る」さえ

理解出来ていれば

道を踏み外すことはないと思うので

資金計画というステップを

軽んじるようなことだけは

絶対にしないで

いただければと思います。

 

それでは、、、

 

 

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。