つい先日
打ち合わせに来たメーカーさんが
チラッとおっしゃっていたのが、
「最近は、以前にも増して
相見積もりが増えているんですよ・・」
ということです。
もっとも
建築費が高くなった現在、
比較することによって
適正な価格を知るということと、
競争原理を働かせることによって
価格を少しでも抑え
ローンの負担を減らすということは
ごく当たり前の流れでしょうし、
断熱や耐震といった性能基準が
底上げされたことによって
住宅会社ごとに違いが
分かりにくくなってきている
というのも相見積もりにつながる
大きなポイントなのかもしれません。
要するに
性能という差別化ポイントが
平たくなってしまったことで、
以前にも増して
価格以外のことで選ぶ
明確な基準がなくなってきている
ということではないでしょうか。
おはようございます。
SIMPLE Inc.高根です。
というわけで今回は
「価格のこと」について
お伝えしていきたいと思います。
これだけ大きな買い物をするので
複数の会社で比較することは
ごく当たり前のことだと思いますが、
すでに完成したものを購入する
「土地」や「建売」とは違い、
まだ出来上がっていないものを
購入することになる注文建築は、
安く出来たはいいものの
それ相応のものを手に入れる
可能性すら秘めているのも
一つの真実なので、
「安かろう悪かろう」という
ジョーカーを引き当てないためにも
価格に対する知識を
つけておいてもらえたらと思います。
✔️価格の内訳
家の金額は主に
3つの要素から成り立っています。
一つは材料費。
一つは職人さんの手間代。
一つは会社の利益です。
ゆえ、面積を縮小することなく
価格を下げるとしたら、
この3つをバランスよく
調整していくようになるのですが、
ここで問題になるのが、
偏った配分をした場合です。
会社の利益を削り過ぎると
①会社の体力が減ってしまう・・
②スタッフの給料が増えない・・
③広告宣伝すら出来ない・・
という事態を招くことになりますが、
恐ろしいのは②の場合です。
どれだけ一生懸命働いても
給与として反映されないとしたら
やる気が出なくなる・・
適当な仕事をする・・
やめてしまう・・などの
リスクにつながりやすいからです。
職人さんの手間代を削るに至っては
もっと最悪なことになります。
職人不足と言われている現在
引く手あまたである
いい職人さんになればなるほど、
適正な価格を払わないと
間違いなく来てくれないので、
そこを削るとなると
未熟だったり仕事がない職人さんに
工事をしてもらう
可能性が高まるからです。
仮に、90人工かかる大工工事を
1人工あたり20,000円で
やってもらうとしたら
支払う費用は180万円になりますが、
値引きした皺寄せが大工さんにも及び
150万円で工事しないと
いけなくなるとしたら、
一人工12,000円でやってくれる
大工さんを探してくるか、
本来90人工かかる工事を
75人工で仕上げてもらうか、
の選択になりますからね。
前者の場合、
確実に仕上がりが悪くなるでしょうし、
後者の場合も
時間延長して働くことで
人工を縮めるしか方法がないため、
どれだけいい職人さんでも
仕上がりが悪くなる可能性が
高まるのではないでしょうか。
最後に材料費についてですが、
これに関しても
見えないリスクが隠れています。
見た目は同じようなものでも
品質がいくつかのグレードに
分かれている商品があるとしたら
コストを調整するために
品質を落とされたとしても
気付くことは出来ませんからね。
ましてや目に見えない部分だと
なおのことです。
コンクリートや材木、
断熱材などですね。
そんなわけで、
個人的には価格による比較は
あまり重点的に行わないことを
オススメしています。
弊社もそうですが、
真面目に経営をしている住宅会社は
最初からいい品質のものを
適正な価格で提供している
でしょうしね。
大手ハウスメーカーのように
とんでもない金額の値引きを
してくるような会社は、
初めからその金額分上乗せしている
と考えるのが妥当ですしね。
結論としては、
最初に資金計画を行うことで
自分自身の予算を明確にし、
その予算に沿った提案を
それぞれの会社にしてもらうこと。
これが最良の比較方法
ではないでしょうか。
それでは、、、