住宅ローンの借入額を考える時、
借り過ぎによる
生活苦を引き起こさないためにも、
個人的には以下の3つの点に
注意していただいた方がいい
と考えています。
ローン破綻によって家を手放す
という最悪の事態まで行かずとも、
切り詰めて暮らさざるを得ない
状況になっていること自体が
生活苦を引き起こしている
と言っても過言ではないので、
そうならないために
心がけておいていただきたい
と思っている内容です。
おはようございます。
SIMPLE Inc.高根です。
まず1つ目が、
収入は年収ベースではなく
手取りベースで考える
ということです。
「借入額は年収の○倍程度が適正」
とよく言われているものの
それはあくまでざっくりとした目安。
実際は
「毎月いくら払えるか?」から
逆算して借入額を試算するため、
手取りベースで考えると
金額がガクンと減ってしまう分
落胆するかもしれませんが、
常に手取りで考える癖を
つけていただけばと思います。
2つ目は、
奥さんの給料を満額で考えない
ということです。
産休や育休制度がある企業が
近年増えてきているものの、
奥さんはご主人に比べて
収入が不安定になりやすいからです。
ゆえに
奥さんの給料は
「半分」くらいのこころもちで
住宅ローンは考えるように
していただければと思います。
仮にご主人の年収が460万円で
奥さんの年収が240万円の場合、
世帯年収は700万円になりますが、
奥さんの額を半分で見るなら
世帯年収580万円のつもりで
家づくりを考えるという感じですね。
最後に3つ目が
借入期間は定年までで考える
ということです。
仮に勤務している企業の
定年の年齢が70歳だとして
現在の年齢が33歳だとしたら
最長37年で考えるのがいい
という感じですね。
もちろん、
借入期間を長く出来れば
その分、手元に残るお金が増えるので
一旦長く借りておいて
出来るだけ貯金を増やして
どこかのタイミングで
繰上げ返済をすることで
返済期間の帳尻を合わすという
方法をとっていただくのもありですが、
思ったように貯金が出来なかった場合
退職後、収入が激減する中、
けっこうな額の返済を
しないといけない事態になるので
個人的には
最初から現実的な返済期間で
組んでいただくのが最良だと
考えている次第です。
✔️鍵は現実に目を向ける冷静さ
この3つをベースに
借入額を算出すると
思い描く理想的な住まいを
実現するために必要な借入額から
だいぶとかけ離れた金額が
目の前に出現するのが
普通だと思います。
仮に世帯年収が700万円で
ご主人の年収が460万円、
奥さんの年収が240万円だとしたら、
ご主人の手取りは約368万円、
奥さんの手取りは約192万円となり、
奥さんの手取りを
半分でカウントするとしたら
手取りを年収464万円として計算する。
月額に直すと約39万円になるので
毎月の生活費が27万円だとしたら
ローンに回せる金額は
固定資産税(月1万円)・
火災(地震)保険(月0.5万円)・
修繕積立金(月1.5万円)
の合計3万円を除くと9万円。
定年の年齢が70歳で、
現在の年齢が33歳としたら
最長ローン期間は37年になるので
金利1.5%で試算してみると
借入額は3050万円あたりが
無難な線という感じです。
もっとも、この借入額では
土地を買って家を建てるとなると
かなり厳しいので、
それなりに頭金を入れるか、
返済負担を上げるか、の選択を
強いられることになります。
土地価格が安い地域だと
頭金を300〜500万円は準備する。
あるいは頭金がない場合は
月1〜1.5万円毎月の返済額を上げる。
土地価格がそこそこする地域の場合
土地をキャッシュで買えるくらい
頭金を入れる。(1000万円前後)
あるいは頭金がない場合は
毎月の返済額を3万円程度上げる。
といった風に。
いずれにせよ、
奥さんの収入を満額
組み込むと想定すれば、
問題ないことかもしれませんが、
そこに潜んだリスクも
考慮しておくことに
越したことはないと思うので、
建てた後にローンで苦しまないためにも
石橋を叩いて渡ることを忘れないように
していただければと思います。
それでは、、、