土地から購入して
家を建てるとなれば、
諸経費も含めた総予算は
4000万円前後が平均で、
住む地域や建てる家によっては
5000万円前後になることも
決して珍しくないのに加えて、
若い世帯となると
貯金がほとんどないことと
返済年数を40年〜50年で
設定出来ることから、
フルファイナンスに近い形で
家づくりをされる方が
増えているのではないでしょうか。
4000万円借入の場合、
金利を1%と仮定すると
35年返済を40年返済にしたら
毎月11,772円返済が減り、
さらに10年延ばして50年にしたら
さらに毎月16,399円返済が減り、
35年だと非現実的だった返済額が
50年になると割と
現実味を帯びてくるからです。
それぞれの毎月の返済額↓
35年返済→112,914円
40年返済→101,142円
50年返済→84,743円
そんなわけで、
夫婦共働きでそれなりに
収入を得ている世帯であれば
「家賃を払い続けるのが
もったいないので
少しでも早めに家を建てよう!」
となると思うのですが、
もちろん世帯収入の金額によって
予算設定は違ってくるわけなので、
適切な予算については
それぞれの世帯収入から
逆算して考えていただくのが
最良の方法ではないでしょうか。
おはようございます。
SIMPLE Inc.高根です。
では今回は
世帯収入600万円のご家庭であれば
どれくらいの予算が適切なのか?
考えてみたいと思います。
世帯年収が600万円だとすると
社会保険料や税金を引かれた手取りは
480万円前後だと思うので、
ボーナスも慣らして
毎月平均40万円の収入があると
仮定して考えていきたいと思います。
✔️貯金と住居費のバランス
国が公表しているデータによると
住居費を除く夫婦2人の
平均的な生活費は
毎月24万円前後ですが、
(あくまでこれは平均の数字なので
これより多いご家庭もあれば
逆に少ないご家庭もあると思います)
これをベースに考えると
世帯年収600万円のご家庭が
生活費以外にかけられる金額は
最大16万円ということになります。
(40万円-24万円=16万円)
では、続いて
生活費以外に必要となる
住居費・貯金・娯楽費について
考えていきたいと思いますが、
先程の国のデータは
夫婦2人の生活費であるため
子供がいればもっと多くなること、
そしてインフレによって
生活費もここ数年で
確実に10%ほど上がっていること、
これらを踏まえて考えると
正味のところ生活費は
30万円前後必要なのが
現実ではないでしょうか。
ゆえに、この世帯の方が
生活費以外にかけられる予算は
毎月10万円が上限だと
考えた方が妥当だと思われます。
では、実際のところ
住居費用にどれだけかけられるのか?
マイホームを持つと
固定資産税と火災保険の支払いが
必要になってくるので
この費用として
毎月1万円を差し引くと
残りは9万円ということになります。
ただ、この残額を
全てローンに回してしまうと
貯金が全く出来ない
ということになってしまいます。
となると、
長期にわたる積立投資も出来ないし、
生命保険もかけられないし、
貯金も出来ないので
旅行に行くことも出来ないし、
まとまった出費が必要になった時
めちゃくちゃ困ります。
つまり、
車を買い替えるにせよ、
家電を買い替えるにせよ、
家のメンテや修繕工事をするにせよ、
子供を大学に行かせるにせよ、
毎回フルローンを組むしか
方法がなくなるというわけですね。
ゆえに、最低限
2万円は貯金をしていきたいとなれば
毎月の返済に回せる費用は7万円、
3万円は貯金をしていきたいとなれば
毎月の返済に回せる費用は6万円、
ということになります。
7万円からローン金額を逆算すると
金利を1%として
35年返済の場合、2500万円
40年返済の場合、2750万円
50年返済の場合、3300万円
ということになるので、
フルファイナンスで家を建てる場合は
これが家づくりの総予算であり、
貯金や親からの援助などによって
頭金が入れられる場合は、
この金額に頭金を足した額が
家づくりの総予算になります。
結論としては
世帯年収600万円の方は
銀行から4000万円のローンを
借りることも出来るし、
年齢が若く返済年数が長く出来れば
毎月の返済は払っていけるものの、
その選択をすれば
貯金が出来なくなるし
遊びや旅行に行けなくなるので、
毎月の返済額を7万円以下で設定し
貯金出来る余力を残しつつ
不足分は親からの援助で補填する。
あるいは貯金が出来ているなら
貯金を頭金として出す。
そして、その予算の範囲内で
実現可能な家づくりをする。
これが最良の選択ではないでしょうか。
それでは、、、