引き算の材料

遡ること1960年台の高度経済成長期に、

団欒スペースとプライベートスペースが

上下に分かれた2階建ての家が

急速に普及していったのですが、

この建築方法は

建築コストが抑えられることと

工期を短縮出来ることから、

今なおローコスト住宅という名で

建売住宅や大手ハウスメーカーの

企画住宅などに採用されています。

 

とはいえ、

1階に団欒スペース以外の部屋がない

2階建て住宅は、

団欒スペースが散らかりやすい上、

歳をとり足腰が弱ってからの暮らしに

支障が出やすいという問題があるため、

この問題を解決するために

1階に団欒スペース以外の部屋を

もう1つつくらざるを得ません。

 

結果、

面積が大きくなってしまい

それに連動してコストも

高くなってしまいます。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

他方、平屋にすると

コストが高くなるという

ネガティブなイメージがあるものの、

全ての部屋と収納が

同じフロアに存在するため、

全てのスペースが使い勝手が良くなる上

老後の暮らしの心配を

する必要もなくなることから

先程の2階建ての家のように

余分な部屋を設ける必要がなくなります。

 

結果、その部屋分

コストが抑えられるわけですが、

それに加えて前回お伝えした「廊下」

そして平屋にすることで

必然的にいらなくなる

「階段」にかかるコストを合計すると

先程の2階建てより

安く建てることが出来るようになります。

 

そんなわけで

弊社では「平屋」を推奨しているのですが、

部屋の広さに関して

もう一歩踏み込んで考えていただくと

さらにコストを抑えながら

平屋を建てることが出来ます。

 

かつ、家の面積が縮小されたことで

土地の面積も縮小出来

土地にかかるコストが縮小出来るし、

土地の面積が縮小されたことで

外構にかかるコストも縮小出来ます。

 

✔️寝室の適切な広さ

 

まず考えていただきたい部屋が寝室です。

モデルハウスや展示場に行くと

やたらと寝室が広かったりして

一瞬心がときめくかもしれませんが、

冷静に考えていただきたいことが

そんなに広くつくっても

寝る以外で使う時間があるのか?

ということです。

 

この質問に対して

「めちゃくちゃある!」の答えた方は

利用用途に応じて

広くつくっていただいてもいいのですが、

「いや、ないなー」という方は

正直、ベッドが置ける広さがあれば

充分ではないでしょうか。

 

ゆえ、寝室の広さを考える時は

置く寝具に応じて広さを

導き出していただくので

充分だと考えています。

 

仮に、

ダブルベッドを2台並べるとしたら

ベッドが占領するスペースは

2.8m×2m前後になるのですが、

ここから逆算すると

ベッドをくっつけて置くなら6帖、

ベッドを離して置きたいなら

6.75帖あれば充分という感じですね。

 

となれば

10帖という広さに比べると

120万円〜150万円ほど

コストを縮小することが出来ます。

 

✔️子供部屋の適切な広さ

 

子供部屋に関しても

親御さんから6帖はあった方がいいと

アドバイスを受けることが

あるかもしれませんが、

個人的には子供たちには

部屋があるだけでも充分贅沢なので

広さは予算に合わせて考えればいい

と思っています。

 

早ければ15の歳から、

通常18の歳から、

遅くとも22の歳には家を出ていき、

その後帰ってこない可能性の方が

圧倒的に高いわけですしね。

 

仮に、子供部屋を2つつくるとして

それぞれ6帖だと考えていたのを

4.5帖ずつに縮小するとしたら、

それだけで100万円前後の

コスト縮小に繋がりますからね。

 

というわけなので、

部屋の数はもちろん

部屋の広さに関しても

コストに合わせて

取捨選択が出来るように

あらかじめ考えておいて

いただければと思います。

 

それでは、、、

 

 

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。