新しいフェーズに入った家づくり

全期間固定金利住宅ローンの

象徴的商品である

「フラット35」を取り扱う

住宅金融支援機構からの情報によると、

フラット35の利用率は

2021年から2023年に向けて

減少の一途を辿っていたものの、

2023年度の底を皮切りに

V字回復をしており

2025年は2021年を上回る勢いで

利用者が増え

今後も順調に利用者が

増えていきそうだとのことです。

 

確かに

長期金利が2%を超えるとなると

10年固定型の住宅ローン金利も

2%に迫る勢いで上がりそうだし、

短期金利もどこまで上がるか

予想出来ない状況

であることを鑑みると、

そう考えるのも妥当だな

というところですよね。

 

フラット35の12月の金利は

長期金利と同じ水準の

1.97%なので

(フラット50は2.07%です)

変動に比べ割高ではあるものの、

所定の要件を満たすと

当初10年間は最大金利が1%も

優遇されるわけですしね。

 

つまり

日銀の利上げによって

変動金利がさらに

0.25%上がるとしたら、

当初10年間の金利は

変動より安い可能性すらある

というわけですね。

 

おはようございます!

SIMPLE Inc.高根です。

 

と、だいぶとピッチが早い

金利上昇に頭が悩まされている

現在の家づくりですが、

金利が高くなると

当然家づくりに対する考え方も

変化させざるを得ないので

今回は具体的な数字も交えて

お伝えしていきたいと思います。

 

✔️返済額重視型

 

建築費と共に

金利が上がったとしても

返済負担を上げたくない、

あるいは上げられない方は

金利が上がった分

借入額を減らすという方法を

取らざるを得ません。

 

仮に許容範囲の

毎月の返済額の上限が

100,000円だとしたら

0.5%の場合

4350万円まで

借りることが出来たのが、

(40年返済で試算)

これが倍の1.5%になると

3600万円まで減り、

さらに金利が上がり

2%が実行金利となると

3300万円まで減る

というわけですね。

 

ゆえに

この不足分を補うために

・貯金を自己資金として出す

・親御さんから資金援助をもらう

・住む地域を変える

・土地面積を小さくする

・家も小さくする

・妥協出来るものはする

これらを併用していただく

必要が出てきます。

 

✔️やりたいこと重視型

 

そして建築費・金利

共に上がったとしても

・自己資金がない

・資金援助も期待出来ない

・住む地域を変えたくない

・土地面積を小さくしたくない

・家も小さくしたくない

・基本、妥協はしたくない

という方は

金利が上がった分、

返済負担を上げざるを得ません。

 

仮に

4350万円を40年返済で

金利1.5%で借りるとしたら

毎月の返済は約12万円、

金利が2%だとしたら

毎月の返済は約13万円、

という感じですね。

 

10年固定でも

2万円の返済負担増、

全期間固定だと

3万円の返済負担増

となるのですが、

これに加えて

今後も物価が上がり

続けていく可能性が高いし、

子供たちの成長とともに

出費が増えていくのは必至なので、

これらも織り込んだ上で

家計的にいけそうかどうかが

争点となるところですね。

 

✔️第3の選択肢

 

建築費が上昇したため

これまでの返済期間では

返済負担が高くなり過ぎるからと

その救済策として

返済期間の延長という

手段が登場したんだと思いますが、

これに加えて金利まで

上がってしまうと

更なる返済期間延長という手段は

常識的に考えて難しいことから、

どうやら「新型住宅ローン」が

登場する模様です。

 

それは携帯電話や車でお馴染みの

「残クレ」方式のようなのですが、

ニュースでチラッと見た情報だと

死亡時などに売却する前提で

毎月の返済負担を抑えるという

方法のようです。

 

イメージとしては

4350万円のうち1000万円を

差し引いた3350万円を

住宅ローンとして払っていく

という感じなんでしょうね。

(残価は土地の価値分ぐらい

になるんじゃないかと。)

 

確かにこの状況下だと

この対策は合理的だと思いますが、

これを使う前提としては

将来問題なく売却出来ることが

条件となると思うので、

立地条件であるとか

メンテナンスの必須化などは

確実に求められることは

織り込んでおかないと

いけないんじゃないか

と思われます。

 

やりたいことよりも

返済額重視型でいくか?

 

返済額よりも

やりたいこと重視型でいくか?

 

残クレにして

返済額を抑えながら

やりたいことを実現するか?

 

金利が上昇していく現在

大きく分類すると

この3つのどれを選ぶか

ということになると思いますが、

どれを選ぶにしても

その裏にある

リスクへの対策だけは

忘れないように

気をつけていただければ

と思います。

 

それでは、、、

 

 

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。