前回の記事で、
国が公表しているデータによると
住居費を除く夫婦2人の
平均的な生活費は
毎月24万円前後であり、
家を建てるご家庭の多くは
お子様がいらっしゃること、
そしてインフレによって
10%ほど支出が増えている
ことを踏まえると
子育て世帯の平均的な支出は
30万円前後あるのはないか?
とお伝えしました。
もちろん、
この数字はあくまで平均的なもの。
節約が上手な家庭であれば
これよりも少ない生活費で
暮らしているでしょうし、
浪費がちなご家庭であれば
もっともっと生活費が
かかっていることでしょう。
もっとも、この違いは
年収を同じとすると
貯金額に顕著に現れてくるのですが、
さて、あなたは収入に対して
充分な貯金が出来ているでしょうか?
おはようございます。
SIMPLE Inc.高根です。
では今回は
世帯年収が700万円ある
ご家庭の家づくりについて
お伝えしていきたいと思います。
世帯年収が700万円もあると
ハウスメーカーの営業マンから
「5000万円はかけて大丈夫ですよ!」
と大嘘をつかれて、
その口車に乗ってしまうと
ローン破綻までは行かずとも
死ぬまでずっとジリ貧で
暮らすことになりかねないので、
まずは現実的な数字を
見つめていただければと思います。
✔️世帯年収700万円の適切な予算
世帯年収が700万円ある場合、
ご夫婦それぞれの年収によって
差異は生じるものの、
この世帯の手取り金額は
ざっと540万円ぐらいになります。
月換算すると45万円です。
ゆえに、この世帯は
仮に家賃が7万円の
賃貸住宅で暮らしているとしたら
最大毎月8万円は貯金が出来る
という計算になり、
(45万円-30万円-7万円=8万円)
この暮らしを5年続けているとしたら、
480万円は貯金が出来ている
ということになります。
これだけの貯金が出来ていれば
仮に手取り金額の半年分を
もしもの時のために
預金口座に置いておくとしても
210万円はマイホーム購入の
頭金として出すことが出来るので、
安心して家づくりを
行うことが出来ますよね。
では、このご家庭は
家づくりの予算設定を
どれくらいにするのが適切なのか?
マイホームを取得すると
固定資産税と火災保険が必要になるし
この先の備えてメンテ費用も
積み立てていきたいところなので
毎月3万円はこの資金として
避けていかないといけません。
ゆえに、
45万円の手取り金額から
30万円の生活資金と
3万円のこの費用を差し引いた
12万円が住居費と貯金に
回すことが出来る資金ですが、
仮に積立・預金・保険資金として
ここから3万円を差し引くとしたら
毎月9万円がローンに充てられる予算
ということになります。
金利を1%とすると
35年返済でいくなら3200万円、
40年返済でいくなら3550万円、
50年返済でいくなら4250万円、
になるので
これに頭金を合わせた額が
総予算ということですね。
現実的なところで考えると
3500万円〜3800万円が
理想的な予算ではないかと
個人的には思うのですが、
いかがでしょうか?
もちろん、
ハウスメーカーの
営業マンが言うように
これだけの世帯収入があれば
5000万円借りることも出来るし
払っていくことも
出来ると思いますが、
5000万円も借りるとなると
1%の金利でも
35年返済の場合、141,142円
40年返済の場合、126,428円、
50年返済の場合、105,929円、
となり、
35年返済で設定すれば
貯金が全く出来ないどころか
固定資産税を年末調整で返ってくる
税金(住宅ローン控除)で
支払うことになる・・
40年返済の場合、
貯金をする余裕がないので
物価が上がればジリ貧になる・・
50年返済の場合でも、
多少貯金は出来るものの
老後のことを考えると
繰上げ返済を早い段階で
ガンガンした方がいいので、
実質ゆとりがあるわけではない
という感じになります。
この上、
貯金も出来ない状態で
変動金利を選択してしまった時には
今後の金利の動向次第では、
目も当てられない状態
になるかもしれません。
というわけなので、
夫婦共働きで
それなりに収入があるといえど
インフレターンに突入した今後は
楽観的な考え方で家を持つと
破綻確率を格段に上昇させるので、
よく考えて資金計画を行うこと、
そして、その計画が
厳しいものであったとしても
それを受け入れて
無理のない予算で家づくりを行うこと、
これを心がけていただければと思います。
子供たちの成長に伴って
信じられないぐらい出費は
増えていきますしね。
それでは、、、