土地・建物の予算の出し方 その7

建てる家の大きさが分かれば、

必要となる土地の広さを

算出することが出来るのですが、

2階建てを建てる場合も

平屋同様に「中庭」をつくるか否かで

必要となる土地の大きさが違ってきます。

 

以前もお伝えしたように

「中庭」がない場合、

採光を確保するための余白を

充分に設けないといけないのに対し、

「中庭」があれば

基本その余白が必要ないからです。

 

また、2階建ての場合

1階にどれくらい

ボリュームを持たせるかによっても

必要となる土地の広さが違ってきます。

1階が広くなれば

その分必要となる土地に広さが

違ってくるからです。

 

そんなわけで、

この2点にフォーカスしながら

少々極端ではありますが、

「中庭あり」かつ

子供部屋が1階のパターンと、

「中庭なし」かつ

子供部屋&寝室が2階パターンを

例に出しつつ

必要となる土地の広さについて

考えていきたいと思います。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

まず「中庭」をつくりつつ

1階に子供部屋を配置する場合、

玄関を2帖、玄関収納を2帖、

リビングダイニングキッチンを16帖、

階段を2帖、水回り全体で6帖、

子供部屋2室で9帖、

子供部屋の収納をそれぞれ1帖ずつ、

パントリーを3帖、

中庭を6帖だと仮定したら、

合計が48帖となりますが、

これに玄関ポーチとして1帖を足し

かつ坪数に直すと24.5坪が

1階に必要な面積ということになります。

 

そして、駐車台数が3台だとしたら

1台に必要な広さが4.5坪なので

4.5坪×3台=13.5坪が駐車場に

必要なスペースとなるので、

先程の24.5坪にこの13.5坪を足し、

かつ建物の周囲に必要な

余白10坪を合わせると、

この家を建てるために

必要な土地に広さは、

48坪ということになります。

 

他方、「中庭」をつくらず、

子供部屋も寝室も2階につくるとしたら、

家の面積は、

玄関2帖、玄関収納2帖、

リビングダイニングキッチン16帖、

階段2帖、水回り全体で6帖、

客間的要素の部屋に6帖、

パントリー3帖だとしたら

合計で34帖となり、

これに玄関ポーチ1帖を合わせると

35帖、坪数換算で17.5坪

ということになります。

 

そして、先程と同じように

駐車スペースとして3台分

合計13.5坪必要だとして、

これに家の周囲の余白10坪を足し、

さらに採光のための余白として

20坪をプラスするとしたら

この家を建てるために

必要な土地の面積は

61坪ということになります。

 

いかがでしょうか?

なかなか現実的な数字ではないでしょうか。

 

このように

単に2階建てを建てると言っても

中庭のあるなしや

1階のボリュームによって

必要となる面積は全然違ってきます。

 

そして、必要となる面積が変われば

土地購入のために必要となる費用や

外構工事に必要となる費用も

大きく違ってきます。

 

先程の例で言えば、

必要となる土地の広さが

13坪違ってくるので

土地の坪単価が20万円だとしたら

それだけで260万円違うし、

それに加えて

「中庭」の有無によって

外構工事の負担が100万円以上

変わってくると思うので、

合計すると360万円以上

負担が変わってくる

という感じですね。

 

というわけなので、

単純に家のことだけを考えながら

家を見に行くのではなく、

その家を建てるためには

どんな土地が必要で、

どれくらい外構工事がかかりそうなのか

まで考えながら家を見るように

していただければと思います。

 

「中庭」があれば

家が高くなるという風に

単純に考えてしまいがちですが、

たとえ家が100万円高くなったとしても

家以外の費用を300万円抑えられたら、

結果的に家づくりの予算を

抑えられることになるし、

もっと言うなら

家の予算も上がらないようにすれば

土地や外構の費用を

丸々抑えられるようになるので、

くれぐれも先入観だけで

物事を判断しないようだけ

充分に注意してくださいね。

 

それでは、、、

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。