資金計画の第1段階

何事もゴール(目標)を設定してから

プロセス(やる事)を決めていくように、

家づくりの資金計画も

ライフプランを考えた上で

家づくりの予算を決めた方がいいし、

予算決定においても

返済計画を元に全体予算を決めてから

個別(土地・家・外構)に

振り分けしていくのが

最良の方法ではないでしょうか。

 

家づくりでは、

叶えたいと願う理想の形と

暮らしを第一に考えた

現実的な予算との間に

大きなギャップが生じる可能性が

かなり高いからであり、

この選択を間違えると

先々生活が苦しくなる可能性が

相当高くなるし、

最悪、家を手放すという選択を

強いられるリスクすら

充分考えられるからです。

 

ゆえ、モデルハウスを見に行ったり、

見学会に参加したり、

土地を探したりという風に

あれこれと動き出す前に、

まずは資金計画をしていただくことを

オススメしているというわけですね。

 

そして、もう一歩踏み込んで言うなら、

現在の原材料コストからすると

ほぼ確実に予算オーバーしてしまうので

前回お伝えさせていただいたように

資金計画をする前に、

貯蓄計画の見直しをしていただくことを

オススメしているというわけです。

 

つまり、家計負担の

上振れリスクをヘッジするために、

マネーリテラシーを高めていただき

貯蓄額を上振れさせていくという

作戦を実行していく算段ですね。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

では今回は、

資金計画のやり方について

お伝えしていきたいと思います。

 

最近は資金計画をやってくれる

住宅会社も増えてはいますが、

住宅会社が行う資金計画は、

住宅会社に都合が良い

資金計画であることが多く

現実との乖離が著しくなる

可能性が高くなるので、

今回の記事を元に、

ぜひ自分たちでも

やってみていただけたらと思います。

 

ネットを開けば、

ローンシュミレーションはあるし、

住宅ローンの情報も溢れているし、

かつ金利の比較も出来るし、

土地の相場も概ね分かりますしね。

 

✔️資金計画の手順

 

資金計画では最初に

全体の予算を出します。

全体の予算とは自己資金の額と

銀行から調達する資金(ローン)とを

合わせた金額のことですね。

仮に、自分たちの貯金から

出せる金額が100万円で

親からの援助が200万円あるとしたら

合計300万円が自己資金という感じです。

 

銀行のローンに関しては、

1.毎月の返済額

2.金利

3.返済期間

この3つが分かれば必然的に決定するので、

この3つを決めていく作業から

始めていきます。

 

まずは毎月の返済金額。

これを現状の家賃との比較だけで

決めようとする方(住宅会社)が

けっこういらっしゃるのですが、

家(資産)を持つと、

維持管理コストがそれなりにかかるので、

これを織り込んで考えていただくことを

オススメしています。

 

固定資産税(都市計画税)、

火災保険(地震保険)、

定期的なメンテ代の積立、

設備品の老朽化に伴うリフォーム代の積立、

家電製品の買い替え費用、

といった費用ですね。

 

続いてが金利。

金利に関しては

「変動」か「固定」によって

けっこう違ってくるのですが、

個人的には固定を選んでおいても

全く問題ないと考えています。

 

変動より高いとはいえ、

固定の金利が長期積立投資の利回りを

上回るほど高くないからです。

ただ、固定は変動よりも金利が高く

借入額が減ってしまうので、

必然的に予算が減ってしまう

ことにはなってしまいます。

 

また、ローン返済期間満了まで

ずっと日本の景気が良くならない

可能性もゼロではないし、

その場合は、間違いなく変動の方が

利息の支払いが

圧倒的に少ないでしょうから、

そうしたいとお考えの方は

変動型を選んでいただいても

いいのではないかとも思っています。

 

仮に、想定と異なり遠い未来

金利が上がることになったとしても、

長期積立投資さえ

やり続けていただければ、

そのリスクをヘッジできるぐらい

お金が増えている可能性が

高いでしょうしね。

 

そんなわけで、

あなたの価値観に応じて

金利の選択をしていただければと思います。

 

最後に返済期間についてですが、

これに関しては、

出来るだけ長くしていただいていい

というのが個人的な考えです。

 

住宅ローン金利の中には

掛け捨ての生命保険が含まれているし、

返済期間を長くすれば

利息の支払いは増えてしまうものの

毎月の返済負担が減るため、

その浮いた資金を

住宅ローン金利より利回りが高い

長期積立投資に回し続けることが

出来るからです。

 

要は、長期間もしもの時の保証を

保有し続けることが出来るし、

手元に残るお金も増えやすくなるから

というわけですね。

 

以上の点を踏まえて、

まずは全体の予算計画を

立ててみていただければと思います。

 

では、長くなってしまったので、

個別予算の考え方については

次回お伝えしていきたいと思います。

 

それでは、、、

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。