金融知識と家づくり

今年3月の日銀による

マイナス金利解除の流れを受けて、

メガバンクはもちろん

地方銀行も普通預金、定期預金ともに

金利が上がりました。

 

これまで0.001%だった

普通預金金利が20倍の0.02%に。

これまで0.01%だった

10年定期預金金利が30倍の0.3%に。

と、倍率で見てみると

なかなかな上げ幅ですね。

 

とはいえ、

「じゃあ金利も上がったことだし

預金しておいてもいいよね!」

というわけでもないので、

今回はその理由について

お伝えしていきたいと思います。

 

これを知らないまま

家づくりを行うことは、

ただただ大きなリスクを背負ってしまう

だけのことになりかねないので、

ぜひ最後までお付き合いください。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

投資の世界には

「72の法則」という言葉があるのですが、

(*お金が2倍になる期間が分かる便利な算式)

先程の金利をこの法則に当てはめてみると

いかに預金がお金が増えないのかを

実感いただけると思います。

 

(普通預金金利の場合)

72÷0.02%=3600年

(10年定期預金金利の場合)

72÷0.3%=240年

預けたお金が2倍になるまで

一体何回死なないといけないの?

という感じですよね。

 

では、リアルに増える金額が

いくらなのかというと、

仮に手元に100万円あるとして

それを10年定期預金に預けたとしたら、

10年間の利息合計額は30,378円。

という感じ。

(利息には約20%税金がかかるので

手取り金額はこれより減ります)

 

100万円を元手に入れつつ

追加で毎月1万円ずつ

積み立てていくとしたら

10年後の元本が220万円。

10年間の利息合計額が48,693円。

という感じですね。

(利息には約20%税金がかかるので

手取り金額はこれより減ります)

 

で、10年定期なので

一旦ここでリセットされて、

元本に先程の手取り利息をたした金額を

再び10年の定期預金に預けるという

定期預金の流れになります。

 

要するに定期預金は満期になると

複利効果も打ち消してしまうので

その点で考えても

勿体無いというわけですね。

 

他方、元本の100万円と

毎月1万円の追加積立を

預金ではなくNISAを利用しながら

積立投資に回したとしたら、

過去の実績を基準として考えた場合、

10年後には220万円の元本に対し

993,574円もお金が増えているし、

かつ、NISAではお金を引き出す時も

約20%の税金がかからないため、

そのお金を満額受け取ることが出来ます。

 

もっとも積立投資は

複利効果を最大化するために

運用期間を長くした方がいいので、

住宅ローンが終わるであろう

40年後まで解約することなく

積立続けた方が良くて、

そうした場合、元本580万円に対して

増えるであろうお金が

約3倍の16,529,136円となり、

(合計22,329,136円)

これだけで老後資金2000万円不足問題が

解決されてしまうんですよね。

 

そんなわけで

たとえ預金金利が上がったとはいえ

その選択肢をとっていただくことを

オススメしていないというわけですね。

 

✔️デフレとインフレの違い

 

物価が下落していくデフレ禍においては

現金として持っておくことや預金は

資産を防衛する手段の一つとして

有効だったものの、

物価が上昇していくインフレ禍においては

それとは大きく異なってきます。

 

デフレ禍では

これまで100円だったものが

80円になるため、

1000円で10個変えたものが

12個買えるようになり、

お金の価値が上昇するのに対し、

インフレ禍ではお金の価値が減少し、

これまで100円だったものが

120円になってしまうため、

1000円で10個買えていたものが

逆に8個しか買えなくなってしまう

わけですからね。

 

ゆえ、その観点からも

インフレや好景気の流れに乗って

上昇していくであろう

株式相場に乗っかることで、

資産を効果的に増やしていくことが

必須だと考えています。

 

これを知らないまま、

また知っていても何の対策もしないまま

家づくりを進めるのと、

これを知り、対策をした上で

家づくりを進めるのでは、

今後の暮らしに

大きな違いが生じるのは必至なので、

ぜひ参考にしていただけたらと思います。

 

それでは、、、

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。