北向きの土地の活かし方

土地選びにおいては

東西南北のうちで「北」という方角は

最も敬遠される土地ですが、

一方で建築業界では、

形状によっては

「最悪」にもなれば「最高」にもなる

とも言われています。

 

奥行きが浅い場合、

つまり南北の距離が短い場合だと

ただただ日当たりが

悪くなってしまうだけですが、

奥行きが深い場合だと、

日当たりに問題が生じにくい上、

プライバシーが担保された

庭をつくることが出来るし、

室内のプライバシーも

庭同様に担保されるからです。

 

つまり、

駐車場と庭が別々になると同時に、

庭で遊ぶ子供たちが

道路に飛び出す心配がないため、

安心して庭で遊ばせることが出来る

ということ。

 

そして、人目を気にすることなく

家の中で生活しやすくなるし、

庭でも遊びやすくなるし、

外に干した洗濯物も

人から見られにくくなる

というわけですね。

 

ゆえ、北向きの土地に関しては、

一概に良し悪しを

語ることが出来ないのですが、

ただ一つ奥行きが浅い場合でも

あるいは深い場合でも

「北向きの土地ならではの問題」

というものが実は存在します。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

その問題は、

「外観が美しくなりにくい」

ということです。

 

日当たりを優先すれば

部屋が南に配置されるため、

階段や水回りスペースなどが

自ずと家の正面となる「北」に

配置されることになるからです。

 

つまり、

高さ・サイズ:形状がバラバラの窓が

家の正面に並ぶことになり、

これが美しさを損なう原因となるし、

それに加えて換気扇も

北に設置せざるを得なくなり、

これらが家を汚していく原因となるから、

というわけですね。

 

その上、

便利だからと勝手口ドアまで

家の正面につけようものなら、

ただただ生活感の塊を

周りに披露することになりますしね。

 

ま、そもそも家の顔となる表に

裏口の象徴である

勝手口をつけること事態が

間違った考え方なんですけどね(笑)

 

以上の理由から

北向きの土地においては、

外観の美しさを整えるのが難しい

という問題が発生しやすい

というわけですね。

 

✔️美しさを整える工夫

 

この問題を解決するためには

「南にリビング、北に水回り」

というなんとなく家の基本となっている

この固定概念を頭の中から

リセットしなければいけません。

 

極端に言えば、

「北にリビング、南に水回り」

でも全然良いんじゃないかと

思えるようにするということですね。

 

例えば、

北の筋にリビングをつくり、

真ん中の筋に中庭をつくり、

南の筋に部屋や水回りをつくる

と仮定します。

 

この場合、

南に建つ隣の家から

充分な距離を開けたところに

リビングをつくることが出来ると同時に、

リビングの窓を南向きで

つくることが出来るため、

直射光がほぼ邪魔をされることなく

入ってくるのは間違いないでしょう。

 

また、南だけじゃなく

東や西に建つ建物からも

充分な距離を開けた場所に

中庭の東や西の窓を

つくることが出来るので、

1日を通して彩光に苦しむことは

まずないと思います。

 

その上、

プライバシーが担保された中庭の窓は

カーテンをつける必要もありませんしね。

 

これが出来れば、

外観は一気に美しくなります。

リビングの採光を

道路面に設置する窓に

頼る必要がなくなるし、

水回りや部屋が正面(北)ではなく

隣の家が建つ東・西・南に

配置されることになり、

換気扇やエアコンなどが全て

隠せるようになるからです。

 

「中庭」からの採光があれば、

部屋や水回りへも

直射光はもちろん、

反射光や天空光なども入ってくるため、

思っている以上に明るくなりますしね。

 

というわけで今回は、

北向きの土地で

奥行きの深さに関係なく

採光と美しい外観を担保する方法

についてお伝えさせていただきました。

 

それでは、、、

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。