建築中に必要となる利息の話

住宅ローン返済は、

家の引き渡しが終わった時点から

始まるのが一般的な流れですが、

この流れで進めた場合

綿密に申し上げると、

土地をローンで購入する方は

土地の支払いをした時点から、

土地を現金で購入する方や

土地を買わなくていい方は

中間金のお支払いをした時点から、

元本は据え置いたまま

利息だけ支払わなければいけません。

 

ゆえ、

住宅ローンを利用するにあたっては、

金利や保証料の有無やパーセンテージ、

その他最初にかかる費用などに加え、

この利息がどれくらいかかるのかも

一緒にお聞きしていただくことを

オススメしています。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

では今回は、

建築中にかかる利息について

お伝えしていきたいと思います。

 

「分割融資」と「一括融資」の

2つのパターンがあり、

どちらを選ぶかによって

当然、利息の額が違ってくるのですが、

それぞれにメリットもあれば

デメリットもあるし、

どちらも選択できる銀行と、

そうじゃない銀行があるので、

まずは基本的な知識を

身につけていただければと思います。

 

✔️分割融資と一括融資の違い

 

土地から買って家を建てる場合、

銀行からの融資が必要となるのは

①土地の支払いをする時

②家の中間金を支払う時

③家が完成し残金を支払う時

この3つですが、

①や②の時点から

住宅ローン返済が始まってしまうと、

家賃とローンを

二重払いしないといけなくなるため、

基本、銀行は①や②のタイミングで

融資を実行しても

元本は据え置いたまま、

利息だけを返済してください

という形をとっています。

 

そして「分割融資」とは、

①のタイミングではその際に必要となった

融資金額だけで利息を計算し、

②のタイミングを迎えた時点で、

①に加えて②の利息も発生する

という流れを取るのに対し、

「一括融資」とは、

①のタイミングで

借入額全額に対して利息を発生させる

という流れを取ります。

 

具体的な数字を当てはめてみると

仮に借入額が4000万円で金利が1.4%、

土地取得にかかる費用が1000万円で

土地購入から住宅ローン返済までの

期間を6ヶ月、

建築費の中間金が2000万円で

中間金支払いから住宅ローン返済までの

期間を3ヶ月だとしたら、

 

「分割融資」の場合は、

1000万円×1.4%÷12ヶ月×6ヶ月

=約70,000円(土地利息)

2000万円×1.4%÷12ヶ月×3ヶ月

=約70,000円(建物利息)

合計約140,000円

 

「一括融資」の場合は、

4000万円×1.4%÷12ヶ月×6ヶ月

=約280,000円

 

といった感じですね。

こうやって見比べてみると

「分割融資」の方が

利息の負担が小さいのは

お分かりいただけたかと思います。

 

ま、あくまで

「分割融資」を選ぶことが出来れば

の話なんですけどね。

銀行によっては

「一括融資」しか選択肢がないところも

ありますからね。

 

✔️一括融資の利点

 

では、続いて「利息」ではなく

「保証」という点に目を向けてみますね。

 

住宅ローン金利の中には

「団体信用生命保険」と呼ばれる

生命保険料も含まれているのですが、

もちろん、利息だけの支払いが発生する

この融資にも保険がかかっています。

 

ゆえ、建築中に

万が一のことが起こった場合、

「一括融資」だと借入金全額が

一括繰り上げ返済されるのに対し、

「分割融資」だと融資してもらっている

部分的な金額分しか

繰り上げ返済がなされません。

 

仮に、土地の支払いが終わったと同時に

万が一のことが起こったとしたら

「一括融資」だとローンが0円になるのに対し、

分割融資だと土地取得のために払った費用

1000万円しか繰り上げ返済がなされないため

残った3000万円分は

相続人が払っていかないといけなくなる

という感じですね。

 

このように保証に目を向けてみると

「一括融資」の方がいいかも?

となる方もいらっしゃるかと思います。

万が一とはいえ、

こんなわずかの期間で絶対に起こらない

とは言い切れませんからね。

 

✔️で、結局どっちがいいのか?

 

という話になると思いますが、

「分割」と「一括」の

両方を選べる銀行もあれば、

「分割」しか選べない銀行もあるし、

逆に「一括」しか選べない銀行もあります。

 

また、銀行によったら

元本据え置きの利息を払っている期間、

実行された融資額にも

住宅ローンと同じ金利で

利息をつけてくれているところもあります。

(つまり、実質負担が0だということです)

 

なので

住宅ローンの話を聞きに行った時には、

金利や保証料の有無やパーセンテージ、

その他最初にかかる費用などに加えて

「分割融資」と「一括融資」についても

一緒に聞くようにしてくださいね。

 

そして、全条件をテーブルに並べ

それらを総合的に判断して

最も自分がしっくり来るローンを

選んでいただけたらと思います。

 

それでは、、、

 

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。