価格の判断基準

建築費を1坪あたりで割った坪単価は、

家が小さくなるほど高くなり、

家が大きくなるほど安くなるのに対し、

建築費の総額はそれに逆行して

家が小さくなるほど安くなり、

家が大きくなるほど高くなります。

 

坪単価が

家が小さくなるほど高くなり

家が大きくなるほど安くなる理由は、

坪単価が突出して高くなる

キッチンやお風呂といった

水回りスペース以外のスペースが

家が大きくなるほど多くなるからですが、

とはいえ、単純に工事面積が増えれば

その分建築費が嵩んでしまうので、

家が大きくなるほど建築費は

高くなってしまうというわけですね

 

そんなわけで

家の価格を少しでも抑えたいとお考えの方は、

「坪単価」ではなく「総額」に

価格の判断基準を置くことを

オススメさせていただいているのですが、

この価格に関しては

坪単価以外にもトラップが存在するので、

正しく判断出来るようになるためには

最低限の知識が必要となります。

 

おはようございます。

SIMPLE Inc.高根です。

 

例えば、価格の中に

「消費税」が入っているかいないか。

仮に2500万円の中に

消費税が入っていないとなると

この時点で予算が

250万円狂ってしまいます。

 

例えば、価格の中に

「本体工事」以外が入っているかいないか。

仮に2500万円の中に

設計・確認申請費用・浄化槽費用

・照明器具費用・カーテン費用・

シャッター費用・屋外水道工事費用

といった「付帯工事」が入っておらず

それらに200万円かかるとしたら

その時点でこれまた予算が

200万円狂ってしまいます。

 

例えば、使う建材や設備。

仮にその建築会社が標準として

採用しているキッチンが50万円だとして、

あなたがSNSから影響を受け

絶対に採用したいと思っているキッチンが

200万円もする高価なものだとしたら

その時点でさらに予算が

150万円狂ってしまいます。

 

あるいは、

仮にその建築会社が標準として

採用している仕上げがクロスだとして、

あなたが採用したい仕上げ材が

漆喰や珪藻土だとしたら

その時点で予算が

100万円狂ってしまいます。

 

あるいは、

仮にその建築会社が標準として

採用している外壁材がサイディングだとして

あなたが採用したい外壁材が

塗り壁仕上げだとしたら

その時点で予算が

100万円狂ってしまいます。

 

ゆえ、興味がある建築会社に

家の価格を尋ねる時は、

自分がやりたいと思っていることを

ある程度お伝えしつつ、

そこに消費税が入っているかや

「本体工事」だけじゃなく

「付帯工事」まで含まれているかを

お聞きしていただければと思います。

 

✔️予算オーバーを防ぐ価格の聞き方

 

SNSを開けば無数に情報が溢れているし、

生涯一度の買い物であることから

妥協しずらい分、基本家の価格は

上がる傾向にあると思います。

 

とはいえ、

じゃあ安易に予算を上げていいのかと言うと

決してそうではありません。

 

「予算」という要望は、

資金計画から導き出した

理想の暮らしを実現するために

必要な要望であるとともに、

気に入ったキッチンを入れたい・・

カッコいい家にしたい・・

あれもこれも欲しい・・

などと同列の要望であり、

このバランスを崩してしまうと

後からなんらかの皺寄せが

暮らしの中に起こる可能性が

高まってしまうからです。

 

ゆえ、建築会社で価格を尋ねる際には、

まずは資金計画を行っていただき

そこから算出された建築費の中で、

自分がやりたいことをお伝えし、

その上でどれくらいの大きさの家を

建てることが出来るのかを

お聞きするようにしてください。

 

この結果、

理想の家と現実の予算との間の

ギャップに悩むことになるかもしれません。

 

ですが、このギャップに悩むことなく

突き進んでしまうことほど

恐ろしいことはないというのが

個人的な意見です。

 

ゆえ、価格についての知識を

少しでもつけていただき、

無理ない予算で家を建てることが

出来るようになっていただければと思います。

 

そして、

家を建てることが「目的」ではなく

家を建てることは

家族が幸せに暮らすための

一つの「手段」であることを

決して忘れないでください。

 

それでは、、、

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

simple

Simple Inc.代表 高根慶雄
住居をプロデュースするだけでなく、住宅ローンアドバイザーとして金銭面でも施主に寄り添う。